原稿持ち込みABC

これが原稿持ち込みだ!

採用への第一歩

原稿持ち込みとは?

このページを読んでいるあなたは、「本が出版できたらいいな」「作家やライターになりたいな」と思っているかもしれません。

自分の書いた文章が本として出版されたり、雑誌に掲載されたりするきっかけ、作家デビューの第一歩はどうすればいいのでしょうか。何事も最初の一歩、つまりゼロから1(いち)へ進むのは、なかなか難しいものです。

出版においては、2つの方法があります。

  1. 公募
  2. 持ち込み

「公募」というのは、出版社などが主催している各種の賞や原稿募集のことです。小説の賞がもっとも一般的ですが、エッセイや紀行文を含むノンフィクション、童話や絵本など、さまざまなジャンルの公募があります。

公募のメリットは、応募作品は必ず読んでもらえることです。優れた作品であれば受賞をきっかけに単行本が出版されるなど、作家デビューできる可能性がきわめて高くなります。
賞についての詳細はこちら → 賞に応募するあたっての注意事項(記事準備中)

もうひとつの「持ち込み」というのは、直接、出版社に企画や原稿を持ち込んで編集者に読んでもらって採用してもらう方法です。
この方法でデビューした作家も大勢います。どちらかといえば実用書を含むノンフィクション系の本に多いのですが、小説でも採用になった事例はたくさんあります。

私自身、持ち込む側(アマチュア時代)、持ち込まれる側(出版に関わるようになってから)の両方を経験していますが、原稿持ち込みは「人情が通じやすい」方法といえるでしょう。

「このままでは採用できないけれど、手直しすればいけるのではないか」
「光るものがあるので、今後もっといい作品が書けるかもしれない」
と思わせるレベルであれば、軌道修正や書き直しのチャンスが与えられ採用されることがあります。

賞への応募では、いきなり完成品が要求されるのですが(賞は完成品どうしの競争ですが)、原稿持ち込みは編集者の目には「素材」や「制作途中」、あるいは「企画」として映ることがあり、手を加えてモノになりそうならば採用されるケースがわりとあるのです。

以前は、小説の賞でも書き直しを前提に受賞するようなことがしばしばありました。しかし近年の応募作の質の向上は目をみはるものがあり、最初からかなりの完成度でないと受賞できなくなっています。

いずれにせよ賞に比べ持ち込みは、対応した編集者の「裁量」が入り込む余地が、やや大きいのは事実です。

とはいえ誤解してはいけません。「賞は無理だが、持ち込みならうまくもぐりこめて採用してもらえるのではないか?」といった甘い考えは通用しません。

「まともに賞に応募してもライバルが多すぎる。レベルが高くて、とても受賞できそうにない。その点、持込ならばなにかのきっかけで採用してもらえるのではないか?」と考えているようであれば、再考を要します。

そもそも持ち込み原稿の場合、出版社や編集者には「読まなければならない理由」がありません。通常の仕事で手一杯なところへ知らない誰かさんから原稿を読んでほしいと頼まれても、読む義理はないのです。

ほぼすべての編集者は、これまでに何度もアマチュアの書いた「箸にも棒にもかからない原稿」を読んだ経験があります。持ち込み原稿というだけでマイナスイメージを持ってしまい、時間をかけてまで対応する気になれない編集者は多いものです。

走り読みではなく、きちんと読もうとすれば一定の時間と労力はかかります。一方的に送りつけた場合には、開封もされず放置されたところで文句は言えないわけです。

公募のメリットとして「応募作品は必ず読んでもらえる」と書きましたが、持ち込みでは最初のその段階さえクリアできるとは限らないわけです。

また、仮に読んでもらえたとしても、すんなり採用になることはまれです。

持ち込みで採用になる原稿というのは結局、賞に応募すれば受賞したり、2次選考や最終選考に残るようなレベルに近い原稿です。水準は高いと思ってください。

あるいは、その種の原稿を受け付けている賞が存在しないので、応募のしようがない。しかし、もしもそういった賞が存在すれば、十分に受賞できるレベルである──。それくらいの出来でないと編集者の「人情」も動かないし、「裁量」も働かせようがない、と思ったほうがいいでしょう。

一定水準に達した原稿でなければ、公募だろうが持ち込みだろうが見込みはない。それは当然です。

小説の場合、現在ではさまざまなジャンルの賞が存在するため、基本的には賞へ応募してデビューするのが近道です。(それでもときおり、持ち込みからデビューして話題になる作家がいるので「持ち込みなら採用になるかもしれない幻想」が根強いのかもしれません)

持ち込みから本になりやすいのは、賞が少ないジャンルです。エッセイやノンフィクション、(広い意味での)実用書、雑誌記事などです。あるいは、まだ原稿を書いていない企画段階のアイデア(主に実用書)など。

前置きはこれくらいにして、具体的に原稿持ち込みはどのように行えばいいのか、ご説明しましょう。

→ 原稿持ち込みの方法(近日公開予定)

椰子